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中庭のある現代数奇屋 [スタディープラン]

中庭のある家が欲しい・・・


■ご要望:
・土地は兵庫県内の住宅街。
・駅が近いので車(SUV)は週末のみで使用。
・乗り物は他に原付バイク、自転車2台、サーフィンボードを所有。
・鬼門は気にしていないですが、なるべく明るい家を希望。
・冬は雪が多いので危なくないように屋根の向きを考慮して欲しい。
・中庭(玄関を入って見える)+坪庭(浴室からみたい)を希望。
・ご主人はCD,ビデオ、本が多いのでその為の収納/個室が欲しい。
・基本的に家具を置かない。壁面に収納を設けてすっきりしたい。
・趣味は魚釣り(ブラックバス)ですので道具の収納スペースがほしい。
・奥様も仕事をしているので家族みんなで役割分担をして家事する。
・1階、キッチンの横に洗濯スペースと流し台が欲しいけど家事室までいらない。
・床での生活より椅子での生活を希望。
・ごろっとなれるスペース(畳コーナー?)あっても良い。
・テレビを見るために3Pのソファを置きたい。
・高い天井を希望(吹き抜けはいらない)。
・家族構成は夫婦2人と4歳と1歳の子供。将来的に犬を買いたい。
・お庭に大きいモミの木を植えたい。
・手持ちの家具はローチェストとベッドのみ。



スタディープラン

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『現代の数奇屋~古くて新しい~』



◎日本の伝統に学ぶこと
日本の伝統住宅には、現代の住生活にはなじまないものもありますが、学ぶべきものはまだまだたくさんあります。
このような伝統的日本建築の空間構成の論理を現代生活に活かします。

■雁行する居室~書院造の構成~
各部屋が雁行しながらつながってゆく空間の構成は書院造を元にしています。少しづつずらしながら部屋を並べれば、全ての部屋で3辺以上の面から採光と通風を得ることが可能になります。

■中庭の小宇宙~京町家の構成~
限られた敷地の中に、小宇宙とでもいうような濃密な中庭空間が広がる町家の空間構成を参考にし、中庭の回りを回遊できるように配置し、中庭を広く感じられます。中庭があることで、住宅の中に落ち着いた雰囲気をつくります。

■Fresh Traditional~数奇屋の精神~
中庭を茶室の庭に見立て、手水鉢やにじり口を設けた本格的茶室の構成としています。
古今東西を問わないで良いものを取り混ぜてさらに良いものを作ろうという手法は決して新しい発想ではなく、古くからある日本の伝統的な手法です。これを数奇屋の精神ということもできます。

[概要]
敷地面積:220.8㎡(66.9坪)
建築面積:77.3㎡(23.4坪)
延床面積:114.2㎡(34.6坪)+車庫27.5㎡(8.3坪)
建築構造:木造2F建


立面イメージ

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■期待を高める通り庭~アプローチ~
敷地内には南側の歩道からも北側の生活道路からもアクセスでき、京町家の通り庭のような空間として機能します。セキュリティや使い勝手の面から建物への入口は1ヶ所としています。アプローチを長めにとり、建物内の劇的な空間への期待を高める効果が得られます。


断面プラン

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1F平面プラン

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■招きの空間~玄関(EN)~
家の第一印象を決めるのは玄関です。招きの空間として中庭を正面に望む景色の良い玄関としています。
玄関が乱雑にならないように大きな下足箱、クローク、クローゼットを設けます。玄関先のちょっとした工夫が、お客様を招くにふさわしいすっきりとした場所を作ってくれます。

■風と光の井戸~中庭(GA2)~
中庭はこの住宅の中心となります。全ての居室は中庭につながれており、住宅内のコミュニケーションの核として考えました。
中庭は「光の井戸」として、各部屋に採光をもたらすとともに、通風を確保する「風の井戸」としても機能します。
飛び石や手水鉢などを設けており、和室を茶室として本格的にお茶を楽しむスペースとしても利用できます。

■くつろぎの空間~リビング(L)~
リビングは生活の中心です。ここは幹線道路の騒音を避け北面の配置していますが、静かな中庭を通して南面の採光も得られます。静かな中庭を眺めながら、ゆったりくつろげるスペースとしています。

■家の中の裏庭~ユーティリティールーム(UT)~
キッチン周りには、お客様やご近所の方から見えない、ちょっとした裏庭があると使い勝手が広がります。
ユーティリティルームはそんな裏庭としてお使いください。パントリーや書斎、ランドリースペースなどさまざまな使い方が考えられます。
キッチンから物干しへの動線にもなり、忙しい家事作業をなるべく素早く、使いやすく、しかもコンパクトなスペースで出来るようにしました。

■超多機能空間~和室(WA)~
畳の部屋は、そもそも多機能に使える機能空間として便利です。和室は中庭と小さな坪庭に面しており、茶室として利用できることはもちろんのこと、玄関からリビングを通らずにアクセスできるので応接間として利用することも出来ます。バス・トイレへの独立した動線もありますので、お客様用の寝室としても利用できます。
また、ダイニングとも隣接しているので、パーティー等の際には食事スペースとしてダイニングと一体に利用することも可能です。
和室の床はダイニングよりも40㎝高くしていますので、この段差をベンチ代わりにも利用できます。
この段差を利用した引き出し収納も用意しています。

■ガレージ(G)
ガレージは掘り込みガレージとし、2台分の駐車スペースを用意しています。使い勝手を考え、門扉の中へ直接行き来できるドアを設けています。


2F平面プラン

2Fheimen.JPG emaki.gif


■空間構成の模式図
部屋の配置は日本の伝統建築形式より「書院造」のシステムを引用しています。雁行しながら部屋を並べていくことによって、空間全体に変化がつき、様々なコーナースペースを生み出すことが可能で、それぞれの部屋が3面以上の採光面と眺望を得ることが出来ます。
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■小さなくつろぎの間~書斎(SR)~
書斎にはアプローチが見下ろせる位置にワーキングデスクを配置しています。
壁面全面を本やビデオ、CD等を収納するための大容量の棚としています。コンパクトながらリラックスできる小さなくつろぎ空間として使えます。
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■主寝室
3面の壁に採光面をとり、この家の中心である中庭にも面しています。南に面したオープンテラスにも直接出ることができ、ちょっとした食事を楽しむこともできます。
okaba-mbr.gif


◎3D画像もありますので参照下さい→中庭のある家



◆実際の施工例等にご興味がある方はこちらのHPをご覧下さい☆→設計事務所 スタジオドディチ
◆Flickr( オンライン写真アルバムサービス)でも写真を公開しています☆→施工例




タグ:中庭
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